2021年9月27日:新型コロナワクチン接種後にスパイクタンパクが長期間血中に残存する場合がある

厚生労働省の説明では、新型コロナワクチンのmRNAは数日で分解され、体内から消失するとあります。
新型コロナワクチンQ&A

しかし、全ての人の体内で同じことが起こるのか疑問に感じました。

8月31日に新型コロナウイルスワクチン接種後の血液中のスパイクタンパクの量を計測した論文が発表されました。
Monitoring Serum Spike Protein with Disposable Photonic Biosensors Following SARS-CoV-2 Vaccination

論文の前半では著者が開発したセンサーの説明と、それを使用して実際にスパイクタンパクを特異的に測定できていることが示されています。
そのセンサーを使用して、新型コロナワクチンを接種された4人の血清中のスパイクタンパクの経時的変化を測定しております。

たしかにワクチン接種の数日後は血清中のスパイクタンパクの量が増加し、3人のデータでは5~10日でスパイクタンパクの量が減少しております。
しかし、赤マーカーで示されている被検者については、2回目接種後50日が経過してもスパイクタンパクの量が減少しておりません。
このデータを見ると、ワクチン接種後長期にわたってスパイクタンパクに対する免疫反応が起こり、体調不良が持続する人がいてもおかしくありません。

また、9月3日に米国医師会から以下の論文が発表されました。
Surveillance for Adverse Events After COVID-19 mRNA Vaccination

ワクチン接種後の有害事象は本当にワクチンが原因かを調べるため、ワクチン接種後21日以内と22~42日の期間とで有害事象の頻度を比較しています。

前半よりも後半の期間のほうが有害事象の頻度が少ない印象がみられますが、
統計学的には有意な違いはなく、ワクチン接種後の有害事象は偶発的なものだろうと結論づけています。

しかし、先ほど提示した、ワクチン接種後50日間もスパイクタンパクが血清中に残存する人がいる事実を考慮すると、
ワクチン接種後21日以内であろうが、22~42日であろうが、残存しているスパイクタンパクの影響で有害事象が起こってもおかしくありません。
ワクチン接種の1か月後に脳出血を起こした症例など、より長期間の有害事象報告の集積が必要と考えられます。

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